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就職・転職を考えている人は必見!リユース業界の市場規模と将来性・2023年版【前編】
SDGs(持続可能な開発目標)の認知拡大、新型コロナウイルス、円安・物価高騰などさまざまな情勢を背景に、変化し続けているリユース業界。業界で働くにあたって、今後リユースに関わる環境がどうなっていくのかという動向の認識は欠かせません。
今回から2回にわたり、リユース業界の現在のマーケット規模や成長率、最新の業界動向、売れ筋商材などを網羅的に解説していきます。
リユース業界への就職や異業種からの転職を考えている人は必見の内容です。ぜひ最後までチェックしてみてください。
リユース業界のマーケット規模
リサイクル通信の推計によると、リユース業界のマーケット規模は2009年から最新の2021年まで、12年連続で成長を続けています。
2020年には新型コロナウイルスの影響により成長率が前年比2.5%にとどまったものの、2021年には復調。前年比11.7%と3年ぶりの2ケタ成長となり、マーケット規模は2兆6,988億円に到達しました。
リサイクル通信では、リユース・リサイクル品の売買人口は今後も拡大していき、2025年には3.5兆円規模の市場に成長すると予測しています。日本の家庭には総額44兆円もの「隠れ資産」が眠っているといわれており、非常に将来性の高い分野といえるでしょう。
環境問題への意識向上
「リユース業界の将来性が高い」といわれる背景には、どのような動向があるのでしょうか。
業界の成長を支える背景のひとつは、SDGsなどに起因する環境問題への意識向上です。
不用品を処分するのではなく再利用するリユースサービスは、環境問題の解決に大きく貢献する領域。人々の意識の変化に伴って改めて注目が集まり、ユーザーの増加につながっています。
事業者側が廃棄物の減少・資源の再利用などに結びつく、さまざまな取り組みを推進するケースも増えてきました。
たとえばブックオフは東急グループと連携。東急線の駅・車内などで拾得されたまま保管期間が過ぎた忘れ物を再流通させる「資源循環型まちづくりへの実証実験」などを展開中です。
物価高騰にともなう節約ニーズ
リユースサービスは不用品を処分するついでに換金できる、目当ての商品を安く購入できるといった「経済合理性の高さ」からも注目されてきました。
時計・ブランド品・トレーディングカードなど、商材によっては高値がつくケースもあり、積極的に買取サービスを利用するユーザーは少なくありません。
とくに昨今はコロナ禍による半導体不足やウクライナ侵攻にともなう円安を背景とした物価高騰から、できるだけ出費を抑えたいというニーズが拡大。商品の購入や不用品の処分にリユースサービスを選択する人が増えています。
リユース事業のグローバルな展開
円安は物価高騰につながった一方で、海外運賃を下落させ、リユース事業をグローバルに展開する契機にもなりました。
コロナ禍による規制が緩和されたこともあり、国内のリユース店舗を訪れる海外旅行客が増加。インバウンド需要が拡大しています。またコロナ禍のなかで強化された越境ECも、海外ユーザーとの重要な接点です。
ブックオフでは米国やマレーシアへ積極的に海外店舗を展開。アニメ・漫画に関連した商材の充実や安くて豊富な品ぞろえなど、現地のニーズに合わせた戦略で好評を得ています。
以上、【前編】ではリユース業界のマーケット規模と最新動向について解説しました。
【後編】では業界の成長を後押しする動向について引き続き紹介したうえで、現在の売れ筋商材についてもレポートしていきます。リユース業界の現状や将来性についてより深く知りたい方は、ぜひあわせてチェックしてみてください。