売った人に喜んでもらい、利益も出す。
リユース業の面白さをチームで
追求しています
隅垣 嘉HIRO SUMIGAKI
BOOKOFF SUPER BAZAAR 多摩永山店
アパレル主任
PROFILE
中古車業界で買取等の経験を積み、リユース業界に魅力を感じてブックオフに転職。入社から2店目の名古屋店でアパレル主任(売り場・商材の責任者)に就任し、以来この部門でのマネジメントを務めている。現在は多摩永山店のアパレル主任として、社員、スタッフ合わせて20人のチームを率いている。
人知れず頑張ったことを
必ず誰かが見てくれている会社です
25歳のときに中古車業界から転職し、10年が経ちました。ブックオフに来た理由の一つは、マネジメントをやってみたかったから。前職時代から、1つの店の数字に責任を持ちつつ社員を育てる「店長」に憧れがあり、ブックオフなら店舗も多いし、今後も出店が多そうなので、チャンスがあるかも?と思ったのです。今思えば甘かったなと思いますけどね(笑)。
現在は、多摩永山店のアパレル主任として、部門の責任者を務めています。アルバイトのスタッフさんたちは、年齢も立場もいろいろ。そんな彼ら一人ひとりのモチベーション上げるため、朝礼前にはできるだけ全員に声をかけ、世間話をしながら様子をよく観察し、閉店後は、その日その人を見ていてよかったと思う点を必ず伝えるようにしています。
こういうことを心掛けるようになったのは、自分もそうしてもらったのが嬉しかったからです。ブックオフで強く感じるのが、「社員をとてもよく見てくれている」ということ。メールのやりとりでCCに入れていた先輩が、たまたま会議で顔を合わせたときに「よくやってるね」と声をかけてくれるということもよくあります。
先日もこんなことがありました。買取の多い店舗では、連休などがあると買取が集中してどうしてもさばききれない在庫が溜まってしまいます。そこで取り組んだのが、自店だけでなく近隣の3店分をまとめて商品の少ない他店舗に移す「在庫移動」。商品が欲しい店舗を募り、大まかに分類して、それぞれに振り分ける……とても大変でしたが、その様子をエリアマネージャーがちゃんと見てくれていて、「あれはよかった」とほめてくれたのです。
売る人に喜ばれるのは
「高く買う」ことばかりじゃない
リユースの仕事はとても面白いと思うんです。「捨てる人を減らす」という社会貢献ができるのはもちろんですが、誰かが使ったモノに値段をつけられるのはこの仕事だけ。さらに値段をつけることで、「売ってよかった」と思っていただくこともできるわけですからね。
前職時代には、お客様のためにできるだけ高く買ってあげたいと思い、「利益を出すためにとにかく安く買え」という指示に反発を感じたこともありました。でも今は、利益を上げる大切さもよく分かります。たどり着いたのは、「重要なのは価格だけではなく、いかにお客様が納得できるかだ」という思い。そこに面白さも感じています。
そのために最近、「持ち込まれたレディース服には全てに値段をつける」という試みにもチャレンジしました。それまでは、買取最低価格を設け、その条件を下回る品には値段がつけられないという対応をしていたのですが、その最低価格を思い切って下げ、代わりにどんな品物でも買い取るという方針に変えたのです。もともと買い取っても売り場には出せない品物がある程度あったことを考えれば、利益の面で大きな痛手はありません。一方でお客様は、持ち込んだ品に値段がついたことをとても喜んでくださいます。さらにそのことで、実際にお客様の表情を目の当たりにするスタッフも嬉しい気持ちになってくれる。これこそリユースの仕事の醍醐味だと思うのです。
一方で今の店舗ではレディス服分野の売り上げアップにもチャレンジしてきました。着任直後からスタッフによく話を聞き、お客様の動きを観察して、着目したのは冬のアウター。防寒着は必需品であり、必ずニーズのあるアイテムですから、少し高くても売れるはずと考えたのです。そこで、流行のアイテムについては8月、9月から高値での買取を進め、販売価格も強気に設定。それが功を奏し、売上130%増を見事達成することができました。人気のデザインやトレンドを押さえるには、自分でも日頃から情報収集に努めていますが、そのときは主婦スタッフの感覚も大いに頼りになりました。
スタッフが成長し、
ともに一つの目標を達成するのが喜びです
現在の店舗では、本の部門を含めると100人近いスタッフがいます。今後はやはり、この規模の組織全体をマネジメントできるようになりたいと強く思いますね。そのためには、その仕事を任せてもらえるだけの売り上げ実績も作っていかなければなりません。でもそれは自分だけではできないこと。スタッフの力が不可欠なんです。
そのためにも、まずは一人ひとりのスタッフに力をつけ、できなかったことができるようになる道筋を作ってあげたいと思っています。そうやって誰かが成長すると、周りのみんながそれを喜ぶ雰囲気があるのも、ブックオフのいいところなんですよ。
たくさんの人がいる中で、自分のやりたいことと人のやりたいことを一つにするのは難しいことです。でも、それができたときに発揮できる力はとても大きい。その達成感を目指して頑張っていきたいですね。