リユース業界トピックス
4つのキーワードで読み解く「リユース業界が将来性・成長力が高い理由」【後編】
前後編の2回にわたりお届けしている「4つのキーワードで読み解く『リユース業界が将来性・成長力が高い理由』」。
【前編】ではリユース業界の将来性・成長力を、「終活」「循環型社会」という2つのキーワードで読み解いていきました。今回の【後編】では、「マルチチャネル(店舗+ネット)」と「おうち時間」について解説します。
「マルチチャネル(店舗+ネット)」が主流に
新型コロナ感染症の拡大により、「密を避けたい」という消費者ニーズの影響で、現在、大手リユース企業は、ECサイトを使ったネット販売の拡充や、オンラインを利用した査定の導入などデジタル化に力を注いでいます。
「自宅で手軽に買える」ECサイトやネットオークションは、消費者にとって便利で魅力的です。そこで、「リユース業界はネット展開のみでいいのでは?」という疑問が浮かんでも不思議ではありません。
Withコロナ時代の「消費・所有」と「リユース」に関するアンケートにおいて、これからの「実店舗」と「ネット通販」について尋ねたところ、「実店舗はこれまで通り必要」と「通販サイトや宅配サービスが伸びる」との回答数はほぼ互角。また、「デジタルを上手く導入した実店舗が今後は必要」という回答を選んだ方も多くいました。
最近では主にネット上で展開していた企業が、実店舗を開店する動きもあります。
「実店舗だけ」「ネット上のみ」ではなく、「店舗+ネット」というマルチチャネルの流れがより加速されると予想されます。
「おうち時間」の充実にリユースは欠かせない⁈
コロナ禍でリモートワークやステイホームが呼びかけられた昨年。「自宅で居心地よく過ごしたい」という思いから断捨離がブームとなり、不要品の引取り先としてリユースショップの利用が増加しました。
不要品の買取はお小遣いがゲットできゴミの削減にもつながる、お財布にも地球にも優しいシステム。「自分に必要なモノだけ所有したい」「環境を配慮したい」という最近のトレンドにも合致しています。
楽器や調理家電など自宅で楽しめる新しい商材が注目され、リユース業界の売れ筋にも変化が見られました。「巣ごもり需要」という言葉が生まれたように、「おうち時間」を豊かに過ごしたいと考える消費者の動向から、これからも目が離せません。
時代に合わせ成長するリユース業界
2回にわたりリユース業界の成長のカギを握るキーワード、「終活」「循環型社会」「マルチチャネル(店舗+ネット)」「おうち時間」について解説しました。
消費マインドや生活スタイルの変化により、リユース業界に追い風が吹いています。リユース市場の拡大は今後も続きそうです。