リユース業界トピックス
外から見るブックオフ① 多様性・可能性が広がる!店舗と商材の取り組み【後編】
2016年から3年連続の赤字が続き、経営の危機とまで報道されていたブックオフ。【前編】ではブックオフが勢いを失っていく過程と原因についてご紹介しました。その後V字回復を遂げ、2019年の3月期には17.7億円の黒字に転じ、現在も業績は好調に推移しています
ブックオフはどう変わったのか?これまでの取り組みを、いくつかご紹介しましょう。
地域やユーザーのニーズに対応したお店づくり
取り組みのひとつは、コストがかかりすぎていた店舗を整理すること。それまでは、都心の駅前などに積極的に出店を図っていたのですが、ターミナルなどの店舗は大きなコストがかかります。駅チカで高コストのエリアから撤退する一方で、郊外の店舗をオープンするなど出店するエリアを変えていきました。さらに、全国一律だったチェーン展開の方針を大きく方向転換したのです。目指したのは、地域やお客様の特性にカスタマイズした特徴のあるお店づくり。例えば、茅ヶ崎の店舗ではメインの売り場から本やゲームソフトを引き上げ、2階に移動させました。
メインフロアである1階には、サーフボードやメンズのスニーカー、バッグ、マリンスポーツのウエアなどを展開。照明やBGMも変え、スタッフの制服も廃止して「湘南らしさ」を前面に押し出すお店になりました。
東京の八王子北口店でも本やソフトウエアを2階に移動し、1階の売り場はパソコンやスマホに特化。地域ごとの客層や特性を捉え、ニーズに合った商材を展開していくというアプローチで、店舗ごとに改革を進めています。
大胆な効率化で黒字転換
思い切った方向転換は、店舗だけではありません。ブックオフは買い取り業を別会社「ハグオール」として展開していましたが、この事業を大胆に縮小したのです。2013年4月にスタートしたハグオールは、さまざまな場所で買い取りを行い、店舗、ネット通販、商業施設での催事や卸売りなどで販売を行う事業を行っていました。
売り上げは順調に伸びていたのですが、時期や場所により買い取る商材とその量にばらつきがあり、物流のコストがかかるために赤字に陥っていました。2017年3月に6億8000万円の赤字を計上していた同社を立て直すべく、買い取りを百貨店内の「総合買取ご相談窓口」に一本化するなどの効率化を図り、2019年3月には月次黒字化を実現しました。
多様な人財とともにサービス拡大
3年連続の赤字からV字回復を果たしたブックオフでは、2020年からも幅広いラインナップを揃えてチャネルを拡大していく予定です。本やソフトメディア、アパレル、スポーツ用品、ブランド品、家電・携帯、楽器、生活雑貨までさまざまな商材を扱う「BOOKOFF SUPER BAZAAR(ブックオフスーパーバザー)」の新店舗出店や、ネット販売と店頭販売の連携など新しい取り組みに積極的に投資をしていきます。
スポーツやファッションなどのアイテムに精通した人、Webマーケティングに知見がある人、新規事業立ち上げの経験がある人、販売・サービス関連の企業で実績がある人…。店舗とネットワークをつなぐプラットフォーム「ひとつのブックオフ」を実現するためには、多種多様な人財の力が必要になります。リユース業界の未来に期待している人、新たなサービス開発に興味がある人、お客様に喜んでいただける仕事を追求したい人は、ぜひブックオフの求人をチェックしてみてください。