リユース業界トピックス
売れ筋は?今後の見通しは? リユース業界マーケットレポート【前編】
就職・転職を考える際には、業界全体の状況や将来像が気になるものです。「リユース業界」の現状と今後はどうなるのでしょうか?2回に渡って、リユーズ業界のマーケットレポートをお送りします。
約2兆円の市場規模。前年比2桁増の成長業界!
中古、リユースビジネスに関する業界新聞である「リサイクル通信」の調査によると、2017年のリユース業界の市場規模は、1兆9932億円。約2兆円という市場規模。成長率は、前年比12.3%増。2桁増は2011年以来の6年ぶりです。2桁増もすごいことですが、それまでも2桁まではいかずとも、毎年成長を続けてきました。毎年順調に成長し続けけてきた背景には、スマホアプリで気軽にできる個人間のリユース取引(C to C)が大きく伸びたことが影響しています。とはいえ、店舗での販売も堅実な伸びを示していることから、業界全体が成長産業といえます。将来の予測としては、2020年には2兆6000億円、2022年には約3兆円規模に拡大するという見通しが報じられています。
著しく伸びているのは、衣類や家具、家電、子供用品などの生活用品
取引別の比率をみると、店舗での取引がやはりまだ強く、全体の46.4%で、規模としては9244億円。ネット店舗と個人の取引は全体の16.6%、個人と個人の取引は34.6%となっています。今後、さらにネットによる個人と個人の取引が伸びることが予測できますが、店舗での取引も宅配による引き取りや、消費者ニーズをとらえた店頭展開の工夫などで、まだまだ伸びしろがあると考えられます。取引されるアイテムのなかで、前年に比べて著しく伸びているのは、衣類と服飾品で前年比46.8%増。家具家電は前年比20.0%増、ベビー子供用品は36.7%増となっています。他のジャンルも、大幅ではないにしても、軒並み伸びています。書籍は前年比2.6%の伸び、ゲーム・メディアは前年比3.1%の伸びとなりました。
計り知れない広がりが今後も期待できる
社会全体が「エコロジー」を重視するようになり、かつての大量生産、大量消費、大量廃棄の世の中から「資源を大切にする」「大量のごみを出さない」世の中に変わってきています。しかし、リユースは市民の皆さんに浸透してきてはいますが、まだまだ「すべての人がリサイクルショップを当たり前に日常的に使用する」という状況にはなっていません。そう考えると、さらに今後も成長が期待できる業界なのです。もっともっと「リユース」が当たり前になれば・・・。商品のラインナップが多様になり、市場はさらに広がるのではないでしょうか。