数字で見る「リユース業界の今」【消費者ニーズ編】では、消費者が保有してしまいリユースショップや中古小売店などのリユース市場に出回らない製品がとても多いことについて紹介しました。数字で見る「リユース業界の今」シリーズの最後は、どのようにリユース製品が引き渡しされているか、品目別に紹介したいと思います。
リユース品の引き渡し、家具は16%・大型家電は14%
不要になった家具や大型家電製品をリユース品として引き渡している割合はそれぞれわずか16%と14%となっており、自宅に退蔵してある家具や大型家電製品の割合はそれぞれ61%と57%にも上ります。家具の引き渡し先で最も多いのは、31.4%のリユースショップ店頭となっています。大型家電製品の引き渡し先においては、フリマアプリ、インターネットオークション、友人・知人に譲る、リユースショップ店頭がそれぞれ2割程度と多岐に渡っていることがわかります。
携帯・スマートフォンのリユース引き渡しは13%
携帯・スマートフォンは、ごみやその他の回収業者による処分が7%と他のカテゴリより低くなっていますが、自宅に退蔵されている割合は8割とカテゴリの中で最も高い割合になっています。携帯・スマートフォンは小型であるからか、引き渡し先として最も多いのがリユースショップ店頭の13%。次に多いのが、宅配買取サービスとなっています。ブックオフでも、沖縄・離島を含む一部地域を除く日本全国で宅配買取サービスを実施しており、宅配業者が無料で集荷に伺っています。
衣類・服飾品とベビー・子ども用品のリユース品引き渡しは約30%
衣類・服飾品を自宅で保管している割合は55%、ベビー・子ども用品は60%にも上ります。一方で、衣類・服飾品のリユース品としての引き渡し割合は31%、ベビー・子ども用品は34%と他の商品カテゴリに比べて高くなっています。衣類・服飾品のリユース品としての引き渡し先で最も多いのは、リースショップ店頭の51.3%、続いてインターネットオークションの14.8%。ベビー・子ども用品のリユース品引き渡し先では、「友人・知人に譲る」とリユースショップ店頭が35.1%で同率1位です。
品目ごとに、リユース品として流通している割合に着目し、リユース品の今後について見てきましたが、いかに使わなくなった物が市場に出回っていないかがおわかりいただけたのではないでしょうか。リユース商材の品ぞろえが充実することで、消費者はより気軽にリユース製品の売買を行えるようになります。さまざまなアイテムが、価値があるうちにリユース品として社会に出回ることで市場は拡大し、業界の活性化や採用や求人の増加につながるものと思われます。