ブックオフのお仕事
商品軸から顧客視点への転換!ブックオフが実現した「リユース体験の改善」とは?
調査がスタートした2009年以降、14年連続で成長を続け、2023年に市場規模が3.1兆円に到達したリユース市場。
2030年には4兆円のマーケットに拡大するという予測もあり、非常に将来性のある業界です。一方で、サービスのデジタル化や顧客の購買行動の複雑化が進み、市場は急速に変化しています。
このような動向を受け、ブックオフグループでは2018年から「お客様のリユース体験の向上」に主眼を置く事業づくりを全社戦略として掲げました。
サービス改善の指標も、これまでの在庫回転率などの商品軸から、顧客データにもとづく顧客軸に大きく転換。顧客視点の全社横断的な活動により「お客様に最高のリユース体験を提供すること」を目指しています。
本記事では、そんなブックオフが実現した「リユース体験の改善」について、「宅配買取」の改善活動に焦点を当ててレポートしていきます。
オンライン買取を促進する「宅配買取」改善の背景
ブックオフの「宅配買取」は、梱包された品物を集荷に伺うことでお客様が在宅したまま不用品をお売りいただけるサービスです。
顧客視点の事業づくりへ舵を切った翌2019年、ブックオフは本サービスのWebサイトに「USERGRAM」を導入しました。
「USERGRAM」は株式会社ビービットが提供するUX改善SaaS。ユーザーがサイト上でどのような行動を取っているかを可視化・分析することで、UX(ユーザーエクスペリエンス)の最適化を支援するサービスです。
さらに、4年後の2022年には同社のグロース業務支援ソリューション「UXグロースOps」の活用もスタートしています。
背景には新型コロナウイルスの感染拡大による店舗買取サービスの利用者減少がありました。クーポン配布や買取金額アップといった目先の成果を求める施策に走るだけでは、未来のブックオフをつくるための抜本的な取り組みにはなりません。
継続的なリユース体験の向上にはお客様が「不用品の売却」に至るまでの心理の解明が不可欠。そのためには、実際の行動データの分析にもとづいて施策の実行・検証を繰り返す改善活動の仕組み化が必要でした。
「宅配買取」の改善活動と成果
株式会社ビービットの「UXグロースOps」は、プロフェッショナルの伴走によりWebサイトなどのUX改善を通じたビジネス成果創出を支援するサービスです。
今回の「宅配買取」の改善活動では、この「UXグロースOps」の活用によりビービットの知見を最大限に活かしたサイトの改修を進めました。
具体的な取り組みとしては、まずデータ分析・ユーザー調査によってサービス利用からファン化に至るまでの流れを可視化。リアルな顧客接点である店舗側の部門も巻き込みつつ、サービスの「理想的なユーザー体験」を明確にしたうえでKPIを設計しています。
つぎに、対応すべき課題と施策の優先順位を突き詰めるため、仮説にもとづく施策の立案・実証・検証を繰り返しました。その後、ビービットからの実装内容の提案をもとにサイトの改修に着手
するとKPIであるLTV(顧客生涯価値)が大幅に向上し、直近1年間での一人あたり買取総額が7,605円から7,923円にアップしました。さらに、申込フォームのコンバージョン率は昨年比131%の改善となり、7割前後の高い水準をキープしています。
また、顧客の行動データを指針に施策設計や施策効果の管理を行う仕組みが整ったことも大きな成果です。
ブックオフでは、今回の取り組みで実施したユーザー調査の映像を他部門のメンバーに共有する上映会を実施。実際のお客様に向き合う必要性を組織を越えて実感したことで各部門の連携が深まり、全社的に「顧客視点」で考える契機となっています。
たとえば今回のユーザー調査で、宅配買取と店舗の両方を利用したお客様はリピーターになりやすいことがわかりました。これによりオンラインとオフラインを横断した施策の重要性に対する共通認識が強まるなど、より良いリユース体験の提供につながる社内文化が根付きつつあります。
社員のチャレンジ精神を大切にするブックオフ
以上、ブックオフの「リユース体験の改善」について「宅配買取」の改善活動にフォーカスして紹介しました。
ブックオフはリユース業界のリーディングカンパニーをめざして、現状に満足することなく挑戦と成長をつづける会社です。今回紹介した取り組みに限らず、業務改善や新たに展開される事業・サービスの多くが現場ではたらく社員のアイデアからはじまっています。
現場の真摯な取り組みが全社を動かし、ひいてはお客様の動向を変える。そんなやりがいのある会社で働きたいとお考えの方は、ぜひブックオフの採用サイトをチェックしてみてください。