ブックオフのお仕事
決算数字に見るブックオフ2023 ①国内事業の成長
物価の上昇に伴う節約志向や生活防衛意識の高まり、新型コロナウイルスの影響緩和、SDGsの普及による環境意識の高まりなどが追い風となり、安定的に成長を続けているリユース業界。
ブックオフも2023年5月期の決済では売上高が対前年111.3%に、経常利益が131.7%に拡大。順調に売上を伸ばしました。
本記事ではそんなブックオフの決算数字を概観しつつ、現在の事業やマーケットの状況を全2回にわたりレポートしていきます。
第1回は「国内ブックオフ事業の成長」です。ブックオフへの転職・就職を検討していて現状を把握したいとお考えの方は、ぜひ最後までチェックしてみてください。
既存店売上が前年から10.9%増加
国内ブックオフの直営既存店売上高は年間を通じて前年比110.9%となり、二桁の成長を果たしました。商材別の売上高も書籍以外のすべての商材で前期を上回る結果に。
とくに「トレカ・ホビー」が対前年144.8%、「アパレル」が対前年121.1%、「貴金属・時計・ブランド」が対前年113.4%と店舗売上を牽引しています。
上記3つの商材はアフターコロナにおける需要が高まっている領域。「取扱店舗の拡大」「特化店舗パッケージの開発」といった強化施策が、ユーザーニーズの獲得につながりました。
あそビバ3店舗・新規店舗8店がオープン
「あそビバ」は市場規模が急速に拡大しているトレカ・ホビーのシェア拡大を担うブックオフグループの新業態。
「大人も子どもも思いっきり遊べる」をコンセプトに、遊べるアイテムの販売・買取に特化した専門店です。
ブックオフとは店舗形態が異なるため、既存店エリアでの共存もできます。
今期は初の単独店であるイオンモール和歌山店を皮切りに、イオンモール堺北花田店、イオンモール各務原店の計3店舗がオープンしました。
またブックオフ店舗も大型店を含む8店を新たに展開。コロナ禍の影響が緩和したことで積極的な店舗投資が可能になったため、今後は10〜11店舗のペースで新規出店を進めていく予定です。
公式スマホアプリ会員数640万人
リアル・ネットの双方でお客様の利用機会最大化を目指す「ひとつのブックオフ」構想。
店舗サービス、店舗検索・在庫検索、電子買取サービス、ブックオフオンライン、店舗受取サービスなどをシームレスにつなげる本施策の起点となるのが、ブックオフの公式スマホアプリです。
「当期末までに600万人到達」という目標を掲げていた会員数は、期末時点で640万人を突破。目標を大きく上回り、順調に推移しています。
また2023年5月からは「ロイヤリティプログラム」も始動しました。
店舗来店・チェックイン・アプリ起動・ニュース閲覧・購入・売却といったブックオフにまつわる行動に対して会員アプリ内でインセンティブを付与。
お客様の生活に密着することで、再来店・再購入を促します。
以上、決算数字を概観しながらブックオフの国内事業の成長についてレポートしてきました。次回は「プレミアム事業」「海外事業」の現状と今後を解説していきます。ぜひあわせてチェックしてみてください。